終わらない孤独

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美紗は死んだ。 一年前。交通事故だった。 何かの病ならば美紗の死を覚悟する余裕はあったのかもしれない。 昨日まで、いや、さっきまで俺のすぐ右で微笑んでいた笑顔が、 次の瞬間、白く、なっていた。 夢だと思った。悪夢から目が覚めたときのあの安堵感。あの感覚がほしくてたまらなかった。 しかし俺の心を底なし沼のように黒く占拠したのは、言い尽くしようのない絶望感だった。 遺影を目の前にして涙がでなかった。 美紗の両親が立ち尽くす俺の肩をたたき、無言で頷いた。 血の通っていない美紗を見て死の単純さを悟った。 あの日以来、俺は変わってしまった。
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