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「はははは…ぁははは。サツキ、それ、変!」
「……………………………………………」
タマキがオレを見て爆笑している。そりゃそうだ。これはなんなんだろう。
「いやぁ、笑うことないと思うなぁ。似合っているじゃないか。うーん、もう少しズボンの裾、折った方がいいかな。」
普通の生活、というのを甘く見ていた。そっかー。そうだよなー。学校行かないとだよなー。
……というわけでマサハルの持ってきた学生服を今合わせてるわけなんだが…
「いや、タマキ笑いすぎじゃね!?だいたいなんでオレだけなんだよタマキだって学校いくんだろ!?制服着ろよ!」
「いやいやー、タマキは小学六年生として編入するから来年からかなー。これでよし、もう脱いでいいよ。」
ささっと制服を脱いで地面に叩きつけた。
はぁー…はぁー…くっ、なんという……屈辱ッッ!
「ほらほら、ダメだよ。脱いだ制服はすぐハンガーにかける!」
マサハルは意外と厳しい。
「うぐっ…わかったよ。ハンガーハンガー…」
「くははは…はぁ…はぁ…笑ったぁ……。」
タマキはといえば涙を目に浮かべて床を叩いていた。
無論その涙は悲しみなどという感情ではない。
「さぁ、次はタマキだな。」
マサハルの声。
「「え?」」
思わずハモる。タマキの番って……別に小学生なんだから制服とかは……ん?
「待てよ……。小学生って確か……。」
家庭の都合上あまり見ることが無かった小学生の姿を想像。
「はい。これ、背負ってみて。」
ガサッ
あー、やっぱそうだ。ランドセル登場。
「ぷっ、くははははははははははははははは!!あはははははははははははははははははは!!!!」
真っ赤になるタマキをよそにオレはそれはもう大爆笑した。何がそんなにおかしいのかわからない。本当にツボに入った時ってえてしてそんなもんだろう?
たださっきのオレの立場と違うのはよく見たらマサハルも後ろで口を抑えてた事ぐらいだろう。
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