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ファミレス。ファミリーレストランの略らしい。
たくさんあるメニューにすごく迷う。しかもドリンクバーとかいうジュース飲み放題の正にパラダイス状態なのだ!
タマキのうちにもドリンクバーつけようぜー。なんて発言に心なしか周りのクスクス笑いが聞こえる気がする。
そんでボタンを押せば店員が来るとかボタンの無い店は直接店員を呼ぶとかメニューを指さして行儀よく頼むとかなかなか料理がこなくてもイライラしないとかマサハル教官の有り難い指導が続く。
満腹になった後は近所のグラウンドのある公園に移動。
キャッチボールは思いっきり力を抑える事とかサッカーは絶対にムキになってボールをとりにいかないとかとにかく全体的に力を抑えるといった事を学んだ。
結論。
「なんか、スポーツってストレス溜まるんだけど。」
「欲求不満だぞー!マサハルー!!」
カラダを満足に動かせないというのはこんなにもイライラする事だったのか。
「ま…まぁ、仕方が無い事だから。我慢しようね?」
マサハルには悪いがもう爆発寸前だ。手足が半端なウォーミングアップにうずうずしてる。風斬りを持ってたら手当たり次第にズタズタにしないと気が済まないくらいだ。
「わかったよ。じゃあ思い切り動ける所に行こう。」
そう言ってマサハルは車を走らせた。
そこは、家からそんなに遠くない場所。歩いて20分くらいだとか言ってた。
「道場………なのか?」
「道場ってなんだ?」
タマキの質問はスルーしてマサハルは答える。
「今は週に二回くらいしか使ってないんだ。今は剣道なんて流行らないのかな。」
ガラガラと扉を開くマサハル。
オレとタマキも後からついて入っていった。
道場は結構広い。ここならいいかも。
マサハルは木刀を手渡してきた。
「なに、マサハルとやるのか?」
ヒュッと木刀を振るう。
「これでも剣には自信があるんだ。ただ、殺さない程度に頼むよ?」
スッ と構えたマサハルは確かにスキがない。
「おぉー、マサハル。けっこできるなぁ。」
タマキも悟ったらしい。
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