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「さて、と。これで片付いたかな。」
テンションに任せてそれはもうバラバラにしたどっかの殺し屋さんを始末した後俺たちはまたいつもの小屋に帰ってきた。
「なぁー、モモ。俺たちこれからどうすりゃいいのかなぁー。」
不安そうな声でタマキがつぶやいた。
「大丈夫だ。サツキとタマキにはもう新しい依頼主を紹介しておいた。これからはとりあえずその依頼主の所にいくといい。もちろん、それはお前等の自由だがね。」
モモは優しくタマキを慰めるようにそう言った。
「…わかったよ。タマキも一緒なんだな。よかった。」
どこかホッとして胸を撫で下ろす。
だって、ほら。タマキを1人にするのはなんかすごく不安だったから。
「私達は自分で仕事をとってくるなりどこかで静かに暮らすなりするから心配する必要はないわ。」
そりゃそうだ。アコの心配なんてそれこそ無意味。なんでも1人でできそうだし。殺し屋とは思えない程生活感あふれてるし。
「もう…会えないのかな。」
ふと。誰もが言いたくなかった事に。
つい触れてしまった。
………………………………………………………………………………………………………………………。
沈黙。
「…………かも、しれないな。でも、ひょっとしたら会えるかもしれない。サツキとタマキの居場所は知ってるんだしさみしくなったら会いにいっちゃうかもなー。」
ははは、と笑いながらモモは似合わないセリフを吐いた。
「そうね。会えないかもしれない。でもね、私はあなた達の事、スキよ。」
結局。オレはその言葉が聞きたかったのかもしれない。
仮の家族だったけど。その役目が終わった時に。
あっさりとその関係が崩れるのが怖かった。
「うん。オレもアコがスキだー。こぇーけど。モモも、サツキも。みんなスキだ。」
タマキは心からの笑顔でそう、言ってくれた。
「よし!オッケー。もう大丈夫。もう女々しいのはなし!」
しんみりしてしまった場を和ますために声を荒げる。
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