第1話

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要が私を抱いてる時の顔が、名前を呼ぶ声が、仕草が… 全てが私を好きって言ってくれているように聞こえて 私は何度も要の名前を呼んだ。 さ「ねぇ要」 要「ん?」 さ「あの言葉…嬉しかった」 要は少し首を傾げて私の顔を見る。 さ「昨日お墓の前で、私にはもう家族がいないって言った時に、要が違うって言ってくれたでしょ?」 《っ…お母さん…。会いたいよ…私にとって家族は…お母さんだけだったのに…。私には…もう家族がいないよ》 《違うだろ》 さ「嬉しかった。ありがとう要」 私が笑顔でお礼を言うと、要は私の額に軽くデコピンした。 さ「なんでっ?」 要「俺はお前の家族になる予定なんだから。あんな事二度と言うなよ」 さ「要…それって…」 要はフッと笑って、それ以上は言わなかった。 ね、要。 私…期待しちゃうよ? 要「だから俺の側にいろよ」 さ「うんっ」 嬉しくて、私は要の肩にもたれ掛かった。  
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