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早足で加奈子の所に戻ると、加奈子は体育館の方に体をむけていた。
何してるんだろと思い、自転車と一緒に加奈子の所へ向かった。
空「何見てるの?」
加奈子「わ、ビックリした。
いきなり出てこないでよ」
人を幽霊みたいに…。
空「ゴメン。で、何で体育館の方見てるの?」
加奈子「んー?
あれ見てたの」
そう言って加奈子は人差し指を体育館の方に向けた。
目をやると、入り口に沢山の女の子達が集まっていた。
加奈子「あれ全部久瀬くんファンよ。
ホント、暇人よねー。練習なんか見て何が面白いのかしら?」
呆れ顔で加奈子は体育館を見て言った。
すると、体育館からホイッスルのような音が響いた。
顧問の先生らしき人の声で「休憩ー」と叫んでいる。
そして女の子達は突然騒ぎだした。
「久瀬くーん!お疲れ~!ダンク超カッコよかった!」
「あたし差し入れ持って来たの!
練習終わったら食べて!」
「次の練習もがんばってねー!」
体育館の中にいる久瀬渉に向かってキャーキャーと叫んでいる。
久瀬渉以外の部員にはとても迷惑な行為だなぁっと私は思った。
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