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時は流れ―――――双子は十三になった。 「昨日は楽しかったよね!」 「うん!ケーキなんてチョコとかシフォンとかショートとか…」 「紅茶はダージリンとかアールグレイとか…」 大きく広い庭で顔のよく似た二人の少年が話していた。 「ルゼ様!フィア様! やはりここでしたか!!」 二人が振り向くと新しく入ってきた専属執事がいた。 ヒィズは、今年二十二となり止めたのだ。 ルゼとフィアはそれから不真面目となり良く勉強等をサボるようになった。 「さぁ!こんな所でくだらない話しなどせず勉強をしますよ!!」 くだらない、と言われるとルゼは拗ねだしフィアは文句を言い出す。 「うるさいな! 僕らにだって自由な時間は欲しいんだよ!!どうせ明日からお前とはおさらばさ!…行こ、ルゼ!!」 「あ、うん!フィア!」 後半は小声で言って会話をすると走って奥へと向かった。 二人はとても隠れるの等が得意なうえすばしっこいため直ぐに見失ってしまった。 「もう昨日で十三だというのに…明日から学園に通うんですから少しは緊張を…って!」 勿論、いない事に気付いたのも直ぐ後…
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