介抱

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「ロダンさん、お願いしますから食べて下さいって」 「誰が食うか! 得体の知れねえ奴が作ったものなんざ」 「そんなこと言ってたらあなたはこのまま飢餓で死んでしまいますよ。水だって飲まないし……」 「うるせえっ! 要らねえつったら要らねえんだよ!!」 ロダンが寝ていた部屋で、彼が再び目を覚まして以来こういう押し問答が続いていた。 シモンは彼が絶食をして衰弱をしないように、ロダンは相手を信用していないからこそ毒から身を守るために。 幾らシモンが誠心誠意尽そうとしても届かない。 ロダンは悲しいかな体に力が入らないせいかベッドに横たわったまま拒否を続け、二人のその様子でまるでだだをこねる大きな子供にご飯を食べさせようと頑張る母親の図が出来上がっていた。 実際本人たちはそんなほのぼの(?)とした雰囲気ではなく、(片方が)殺気に満ちているのだが。 しかしあんなに拒否をしなくても、例え毒が入っていてもいなくてもこのままいけば確実に死に到るということを本人は気付かないのだろうか。 扉の前でもう3日は続いているやりとりを見ながらノアは溜め息を吐いたのだった。
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