第一章【世界の変化】

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〝…この遺跡、少し変ね〟 〝嫌ナ感ジガスルナ〟  葵と栄光獣は今までの遺跡とは違う何かを感じている。 「葵もそう思うか。それにシャイも」  真空は栄光獣では呼びにくいので、シャイニングビーストから取ってシャイと呼んでいる。 〝…なんて言うか、…禍々しい〟 〝ヤッパリ、コノ奥ニ何カアルナ〟 「でも行かなきゃ、何にもわかんないよ」  それでも真空は洞窟の奥へと入って行った。大分奥まで来た頃。すでに日の光などない暗黙の空間が広がっている。 「さて、妙な部屋だな」 〝…そこに、スイッチみたいなのがあるね〟 〝下手ニ触ルナヨ〟  しかし、真空はそのスイッチを押す。 「!」 すると、突然辺りが明るくなった。上の方から光が降り注ぐ。 「明るくなったな。これなら探索もしやすい」 〝…どうやら、この光のスイッチだったみたいね〟 〝オイ、アレハ何ダ?〟 「どうしたんだよ、シャイ…!」  真空が栄光獣の言うほうを見ると、そこには何かの入ったカプセルが置いてあった。 〝…あれ、…怖い〟 「どうやら禍々しい気の正体みたいだな」  真空は千里の光眼を輝かせ、その瞳でカプセルを見る。 〝…何か、今までと違うね〟 〝ソモソモ、場所カラシテ変ダロ〟 「確かに、このカプセルと変な機械しかない」  今までの遺跡では、それなりに生活のあとや、大昔の遺品や部屋などがあったが、この洞窟にはこの部屋とカプセル、そしてカプセルの隣に、線などでカプセルと繋がっている大きな機械があるだけであった。 「確かに、今までより厳重だな」 〝…千里の光眼でも見えないからね〟
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