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〝…この遺跡、少し変ね〟
〝嫌ナ感ジガスルナ〟
葵と栄光獣は今までの遺跡とは違う何かを感じている。
「葵もそう思うか。それにシャイも」
真空は栄光獣では呼びにくいので、シャイニングビーストから取ってシャイと呼んでいる。
〝…なんて言うか、…禍々しい〟
〝ヤッパリ、コノ奥ニ何カアルナ〟
「でも行かなきゃ、何にもわかんないよ」
それでも真空は洞窟の奥へと入って行った。大分奥まで来た頃。すでに日の光などない暗黙の空間が広がっている。
「さて、妙な部屋だな」
〝…そこに、スイッチみたいなのがあるね〟
〝下手ニ触ルナヨ〟
しかし、真空はそのスイッチを押す。
「!」
すると、突然辺りが明るくなった。上の方から光が降り注ぐ。
「明るくなったな。これなら探索もしやすい」
〝…どうやら、この光のスイッチだったみたいね〟
〝オイ、アレハ何ダ?〟
「どうしたんだよ、シャイ…!」
真空が栄光獣の言うほうを見ると、そこには何かの入ったカプセルが置いてあった。
〝…あれ、…怖い〟
「どうやら禍々しい気の正体みたいだな」
真空は千里の光眼を輝かせ、その瞳でカプセルを見る。
〝…何か、今までと違うね〟
〝ソモソモ、場所カラシテ変ダロ〟
「確かに、このカプセルと変な機械しかない」
今までの遺跡では、それなりに生活のあとや、大昔の遺品や部屋などがあったが、この洞窟にはこの部屋とカプセル、そしてカプセルの隣に、線などでカプセルと繋がっている大きな機械があるだけであった。
「確かに、今までより厳重だな」
〝…千里の光眼でも見えないからね〟
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