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それ以来、立ち入る事のなかった告白室だが、一月前、好きな女子の清水さんが教会に入って行くのを見掛けた。
と同時に教会の裏口から出てきた父さんはすれ違いに一言「急用が出来た」と足早に去った
その女子の事がなんでもいいから知りたくて、とにかくチャンスだと思えた。
神父側の告白室に入ると衝立の向こうから彼女の声が聞こえてきた
「すみません、私です‥避けられているんですか?最近来ても居ないのは‥
でも神父様、何度でも言います、好きです、この恋に…答えて下さい」
高鳴る心臓は一瞬に消滅したように膝が揺れ腰は椅子から砕け落ちた、ドガタン!
鈍い音に「大丈夫ですか?!」と彼女は小窓を開けた。
向こうからは見えにくい死角に倒れ込んだが、「なんで?」との声に目を向けると清水さんは小窓に顔を入れこちら側に覗かせていた。
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