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…足音が聞こえる。
ノブを回す音。
そっか、リュカが鍵を掛けていたっけ。
誰が回してるんだろ。
…王子以外が良いな。
マルスはボクの理解者だから…
今のボクを見たらどう思うかな?
ナナ殺しの罪も着せられるかな?
それでも良いや…
リュカを止める事が出来たのだから。
―バキッ
ドアが破壊された。
ゆっくりそちらを向く。
笑いが零れた。
本当に神様って意地悪だよね。
ネス「団長…王子」
一番会いたく無かったのに。
一番初めに会うなんて。
マルスは驚愕の表情を浮かべてる。
アイクは無表情の中に怒りを隠してる。
そうだよね。
ボクがリュカを殺したんだから、怒るよね。
当然だよね。
ボクは悪い子だから…
叱られる。
ほら、早く大声で罵声を浴びせて。
今ならどんな事にも耐えれるから。
なのに、どうして怒ってくれないの。
何故、そんな泣きそうな顔をするの?
泣きたいのはこっちだよ。
涙は一度流れると、止まらない。
ネス「王子…ごめんなさい…」
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