過去の記憶は、時空を越えて

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――コンコン 「姫様ぁ。いらっしゃいますか?」 メイドのジュリーがドアを叩く。 俺達は慌てて離れ、俺は椅子に座った。 「はい。どうぞ」 ――ガチャ 「姫様、あらルイス様もいらっしゃったんですかぁ。 姫様、明日の視察のことで王様が話しがあるそうです。 1時間後に王室に来て下さい……とのことです」 「分かりました。ありがとう」 「はい、ではお邪魔みたいなんで、失礼しますぅ」 ――バタン ミラと俺は顔を見合わせた。 「……」 あいつどこまで知っているんだ……? なんて考えていると、ミラが俺に話し掛けてきた。 「私、お父様に言おうと思うの」 「……?」 「ルイスとのこと……」 「……身分もあるし、絶対反対されるだろうな」 俺がははっと苦笑する。 「うん。でも、私、本気よ。 お父様もきっと許して下さる」 「ああ」 俺達は、また抱き合った。
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