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……とりあえず無視された俺の問いを聞き返すとしよう。
「何もんだ、お前ら?」
問いにまず男が答える。
「ヴェイ・エフィニアだ」
続いて少女。
「イデア・ウェイカム」
「いやいや名前聞いたんじゃねぇよッ! 目的は何だって意味だろうがっ!!」
少女はこちらをムッと見る。
「わかりにくいわよ! 大体――」
「そちらが預かっているアリアという少女が目的だ。こちらも騒ぎは起こしたくない。すまないがアリアを渡してはもらえないだろうか?」
ヴェイがイデアの声を遮り、話を進める。
「ちょっとヴェイ! 私の話を――」
「ここは穏便済ませるのが吉だとは思わないのか?」
……ふーん。
『穏便』ねえ……。
いきなりぶっ叩かれそうになったんだけど、俺。
つーか、いきなり襲ってくるあたり、ロクなヤツらじゃねぇだろ。
「で、渡してくれんの!?」
…………。
「残念だが、てめえら怪しすぎる。いくらなんでもほいよって渡せねえなぁ……」
「ふー……。なんだ、結局実力行使ね。ヴェイ、お願い」
「……仕方ない……か。いくぞ、“ボサ髪少年”!!」
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