唐突な襲撃

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 ヴェイはすかさず斬り上げのスキを狙った。  逆手持ちにした左剣でヴェイの横薙ぎを丁寧に受け、斜め下へと流す。  余った右剣で今度は斬り下げ。 「ぬるいな」  ヴェイは斧を左手だけに持ち直し、右手で振り下ろされる俺の腕を抑える。  間髪いれずヴェイの蹴りが入り、俺は大きく吹き飛ばされた。  俺はうまく衝撃を逸らし、後ろに回転しながら受け身をとる。  ヴェイは追い撃ちをかけることなくその場で待機。  ヴェイと俺、お互いに十メートル程の間合いが空いた。 「…………」 「…………」  しばしの沈黙。  互いに向き合い、牽制しつつもスキを探る。  双方動かず、流れる風の音がうるさいぐらい静かな状態。
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