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「てや」
息つく暇なく、軽々しくイデアはカマイタチを撃ってくる。
貴重じゃないのかよ、それ。
「ぬん」
ヴェイもぶんぶんと斧を振り回す。
攻撃する暇すら見せやしない二人の連続攻撃。
受け止める側の俺は相当きつい。
ただでさえヴェイは強いのにカマイタチの邪魔とくれば、当然防御で手一杯。
反撃なんざできるワケねえ。
しかも……。
「はァ!カマイタチ×2」
増やしやがった。こっちのことも考えろよ……。
「ぐっ! なろ……」
カマイタチの防御に両手の剣が塞がる。
そのスキをヴェイが見逃すわけがない。
「……やべっ!」
「ニ対一とはあまり好ましくないが……任務だ、許せ」
そう言うと大きく構えた斧を振り下ろす。
静寂の夜に似合わぬ大きく鈍い音が自身の頭に響いた。
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