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だが……、
……これで勝てるかもしれない。
「…………」
俺は構える。
とりあえずやっかいな風のバイタルストーンを使うイデアを狙うことにした。
「よーし、いくぜぇ。」
狙いはごくごく単純……、
この右剣でヤツの武器を溶かし斬る!!
俺は走って間合いをつめた。
「イデア、来たぞ」
「は?」
俺はイデアの懐へと潜り込み――
「もらったあ!!」
「は、速――」
イデア、成す術無しだぜ。
しかしその瞬間、右の脇腹に衝撃が走る
ヴェイの蹴りだ。
的確に繰り出され、命中した一撃のおかげで、イデアに刃が届くことは無かった。
「ありがと!」
「礼には及ばん」
蹴りに続き、ヴェイが襲いかかってくる。
相変わらずの達者な動き方。
お見それしますよ、全く。
さらに、高熱になっている俺の右剣に注意することも忘れていない。
右剣に触れねぇように常に左へ回り込んできやがる。
ご丁寧にどーも。
イデアは今、石(バイタルストーン)に手を当て、集中している。
できればそれが終わるまでにヴェイをしとめたい。
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