白い剣

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 ヴェイの肩を容赦なく踏み、俺は高く高く跳ねる。 「……、俺を踏み台にした!?」 「それは赤い配管工じゃねぇぇえ!!」  んなことは置いといて……。 「…………へっ」  俺がわざわざヴェイを踏み付け、高い位置へと移動したのには理由がある。 「ヴェイ! 危ない!!」  イデアが叫ぶ。 「何……!?」  驚くヴェイの前には、イデアの放った特大カマイタチがあった。 「な、カマイタチ……!?」  ……理由は簡単だ。  イデアが俺の右から放った特大カマイタチは俺の右から撃たれた。  そして対する俺の左側にいるのはヴェイ。  つまり特大カマイタチ、俺、ヴェイの順で一直線に並んでいることになる。  すなわち、俺に当たらずに進んだ特大カマイタチは最終的にヴェイへと進むってわけさ。 「……へっ、してやったりだぜ!!」  ヴェイもそれを察したようで……。 「ふ……、しくじった……か……。」  人が斬られる音とともに、ヴェイは吹き飛び、近くに生えていた木にぶつかった。
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