軍人と巫女

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 ―――現在時刻午前四時……。  お前への殺意ならてんこもりだぜ……。  軽快な包丁の音が響く。そして 「ララ、ごはんは~まーだっかな~♪」  朝に聞きたくはない甲高いあいつの歌。  う~ん……、泣きたくなってきた……。 「おらよ」  急ごしらえの朝食をテーブルに置く。  俺が置いたそれを、アリアは遠くでも見るように細目で眺め回したあと、ジィ……とこちらを見つめてきた。 「……なんだよ」  肉が無くて悪かったな。 「…………以外と料理うまいんですね」  …………。  本当に目を見開かせて“驚いてまーす”、みたいな表情を見せているのがむかつく。 「以外ってなんだよ」 「いえ、なんでも、さあ、いただきましょうよ」 「なめとんのか……」 「そんなことないです、さあ……」 「よっしゃ、いただきま「でも……」」  ……中途半端なところで止めんじゃねえ。 「…………、 盛りつけはヘタで「じゃあ、食うなぁぁあ!!」」  ……ダメだしかよっ!
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