危険な二人

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「お会計は?」 私がおずおずと聞くと、 植木くんは 「あぁ、もう払ったよ。気にしなくていい。」 と笑った。 私が化粧室に行ってる間に会計を済ませてしまったのだろう。 (・・柴田くんには無理な芸当だわね・・さすが植木くんだわ・・) いつしか柴田くんと比べている・・ (やだ・・私ったら・・) 「で、でも・・悪いわ。ねぇ、少しでも受け取って!」 私は数枚のお札を彼に渡そうとした。 「いらないよ、今日は俺が無理に誘ったんだんから。・・ じゃあどうしてもっていうんなら・・今週の土曜の夕方、サーフィンするんだ。見に来てくれる?」 植木くんの目がまっすぐ私を見ている。 私は無意識にうなづいていた
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