忍ぶ足

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階段を上る自分の足音だけが妙に大きく聞こえる。   階段の途中で踊り場の鏡があった。見たくなかったけど、俺は無意識に目を向けてしまった。   そこには俺ではなく髪を地面までのばした血だらけの女性が立っていた。   「ひっ……うわぁぁアァ!!!!!」   その女性は、俺が驚いて尻餅を付いた後消えるようにして教室へ入っていった。   どうなってるんだ。 さっきからおかしい。まるで俺をこの学校に入れさせないようにしているかのようだ。
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