中学生の君と私

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――…春が訪れる少し前、君はいつも、そこにいた。 「あ゙ーさぶいっ‥ 早く春来ないかなぁ…」 中学三年生。 菅野愛衣(スガノアイ)。 高校受験も終わって、もうすぐで卒業する。 いつものようにホームへ向かうと、あの青いベンチに人が座っていた。 青いベンチはなぜかいつも誰も座ってなくて、私の特等席みたいでくすぐったい。 でも、今日は右端に一人、男の人が座っていた。 私は黙って左端の方に座った。 ん? 良く見ると私の学校と同じ制服… この人、見た事ないな‥ う‥わぁ… キレイな人だなぁ。 目がキリッてしてるんだけど、釣り目って訳じゃなくて… 茶色の毛。 触ったらきっとサラサラなんだろうな…
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