中学生の君と私

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「……あの‥」 「へっ!?」 気が付くと私の目の前には、男の人の姿があった。 「近いんスけど‥」 「あっ‥ご、ごめんっ!」 見入り過ぎて、いつの間に近寄っていてしまったらしい。 すぐさま離れると、男の人はクスクスと笑みを零した。 「君、隣町の中学校の子? 俺多分同中。制服一緒だし。 野仲颯人(ノナカハヤト)15才! 颯人って呼んで。 ちなみに転校生です! よろしくね、えっと…」 「あ! 私っ、菅野愛衣って言います! でも珍しいね。 今ドキ転校生なんて…」 「まぁねっ♪ あ、電車来るよ。」 見た目より明るい性格。 そんな会話をしていると、駅内放送が流れた。 【7時37分… 2番線に、電車が参ります。】 二人で立ち上がり、到着した電車に乗り込んで行く。 …彼は、初めて会ったのに何故だか緊張しなかった。
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