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とがむこともせず、一瞬で理性崩壊させたヴァイスはシャリアールの腕を引っ張り寝室へと連れ込み、押し倒した。
──────世界では東に位置する世界最小国ロペル
古文書や歴史を書き記している石板が数多く安置されている為、戦争にも消極的な国だ。
だが魔法に関しては並ぶ国は無く、噂によれば空間を自由に曲げる事の出来る魔術を完成させたらしい。
夜警をしている警備員の目に、閲覧禁止エリアの前に立って動かない少女が映った。
その少女は日光の下を歩いた事がない位白く、顔はやつれていた。だが何よりも警備員が気になったのは服装である。ロペルの国ではけして売っていないような服、疲れきった表情───────故に逃亡者と決めつける
「もしもし?どうかしました?」
警備員が声をかけると、驚いた顔で振り向いた。
「この先は閲覧禁止エリアで一般人は入れないんだよ。」
それを聞いて少女は懇願するように聞いた
「あの……どうしても入りたいんです。お願いします!!」
どんなに頭を下げられてもお願いされても規則は規則。入らせる訳には行かない。
「すまないが…それは決まりによって禁止されてるんだ。だから入れさせる訳にはいかない」
少女は一瞬目を見開き、不敵な笑みを浮かべた。
「………じゃあ…実力行使で行きます」
この後警備員の悲鳴が図書館にこだました。
警備員は少女を「逃亡者」と決めつけた。確かに外れてはいない。
だが彼女は【者】ではなく【物】だ。
彼女はレニムズから逃亡した生物兵器だ
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