航空母艦《正規空母》

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日本海軍はアメリカ空母「レキシントン」を撃沈し「ヨークタウン」を大破させたが、「翔鶴」も三発の命中弾を受け、飛行甲板を破壊されて次のミッドウエー海戦での参加ができない状態になっていた。 この戦闘で日本陸海軍はアメリカ空母を返り討ちに撃沈したが、作戦目標のポートモレスビーは、アメリカ・オーストラリアによって守られた。 作戦は戦術では勝利したが、戦略的に負けたのである。 ミッドウエー海戦で四空母が失われた後は、「翔鶴」と「瑞鶴」ともに再編成された機動部隊の中核となり南太平洋ソロモン海に進出して、八月の第二次ソロモン海戦に参加し、十月二十六日には南太平洋海戦でアメリカ空母「ホーネット」を撃沈し「エンタープライズ」に損害を与えたが「翔鶴」も爆弾四発を浴びて損傷を受けた。 「翔鶴」は十九年六月にアメリカ軍のサイパン上陸により起きたマリアナ沖海戦に出撃したが、六月十九日アメリカ潜水艦の雷撃を受け魚雷四本が命中した。 航空機用軽質油(ガソリン)庫が引火炎上し、大火災となり、更に爆弾が誘爆して大爆発を起こし、一千二百六十三人の乗組員・航空隊員とともに南海に沈んだ。 要目●基準排水量:25675㌧●公試排水量:29800㌧●全長全幅257×26㍍●飛行甲板:242×29㍍●速力:34ノット●航続距離:18ノット/9700海里●燃料満載量:重油5000㌧●乗組員:1660人●機関:艦本式タービン4基4軸●出力:16馬力●搭載機:72機(12補用)●主要兵装:12.7㎝高角砲×16門/25㎜×36挺●最終時兵装:12.7㎝高角砲12門/25㎜機銃64挺 画像は、昭和十七年十月二十六日の南太平洋海戦でアメリカ空母に向かい、今まさに攻撃隊を発艦させるところです。image=286771795.jpg
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