正規空母Ⅱ

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「瑞鶴」に続き神戸川崎造船所で昭和十六年七月に起工された本艦は「翔鶴」型とほぼ同じ大きさながら、飛行甲板の装甲により、格納庫を一段減らした乾舷の低いシルエットにして、前後のエレベーター間に95㎜の装甲を施していた。 ために、煙突を下向きにした、日本空母に見られるスタイルは海面に近すぎる為に、艦橋と一体化させて上部外側に反らせた形となった。 このほかにも凌波性を高めるために艦首が密閉されたハリケーン・バウ(エンクローズド・バウ)を採用した日本唯一の空母であった。 「大鳳」は竣工後ただちに小澤治三郎中将率いる第一機動艦隊の旗艦となり、昭和十九年六月のマリアナ沖海戦に参加し、六月十九日、アメリカ潜水艦の魚雷を受けて損傷した。 この時の被害はガソリンタンクが損傷してた程度であったが。 六時間後には、充満したガソリンが気化して何等かの原因(エレベーターの電気がショートかとも)格納庫内部で引火爆発した。 「大鳳」は爆発後、二時間で沈没した。 要目●基準排水量:29300㌧●公試排水量:34200㌧●全長全幅:260×27.7㍍●飛行甲板:257.5×30㍍●速力:33ノット●航続距離:18ノット/10000海里●燃料満載量:重油5700㌧●機関:艦本式タービン4基4軸●出力:160000馬力●乗員:1649名●兵装:長10㎝連装高角砲×6/25㎜3連装機銃22×●搭載機数:52(補用1)機 画像右奥が翔鶴で手前が大鳳です。image=287714341.jpg
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