戦時改装空母

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千歳型 本艦は潜水母艦『大鯨』や給油艦『剣埼』『高崎』と同じく戦時改装を前提にした水上機母艦として計画された。 『千歳』が昭和十三年七月、『千代田』が同年十二月に水上機母艦として竣工している。 前記の3隻が開戦前に空母への改装が決まったのに対し、本型の改装決定は昭和十七年六月末で、ミッドウェー作戦の失敗をうけてのものである。 というのも本型は空母とする以前に、特殊潜航艇の『甲標的』母艦として運用が考慮され、実際に『千代田』はその状態に改装されていたためである。 『甲標的』母艦は主力艦同士の決戦海面に、密かに『甲標的』を運び込むのが任務であり、水上機母艦としての機能も持っているから、索敵任務もこなせる、この機能をいかす為に空母への改装が見送られていたのである。 画像は、水上機母艦千代田。 千代田は空母改装を前提だったので、あらかじめ空母の構造物の一部を建造時から搭載している。 画像の艦橋後部の水平な甲板が機銃甲板だが、空母になれば飛行甲板の一部となるもので、水上機母艦当事はこの甲板には機銃、探照灯が設置されていた。 機銃甲板の下には隠れるように、甲標的の積み込み用の大型ハッチが設けられていた。 ここは千代田が甲標的母艦に改装されるまでは水上機の格納庫になっていた。 甲標的は7隻格納でき、格納庫の両舷は居住区が充てられいた。 甲標的は艦尾の発進孔から発進できるようになっていた。image=313645610.jpg
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