涼宮ハルヒの重複1

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突然だが、皆さんは存在という言葉を聞いて何を思い浮かべるだろうか。 存在意義?存在価値?まぁ小難しい言葉を思い浮かべたりするかもしれない。 だが、今の俺には存在意義や存在価値なんて小難しい言葉を思い浮かべる余裕は無かった。 何故なら… 「ハルヒ……?」 「ちょっとキョン、あんた大丈夫?その歳でもう健忘症?SOS団の団長たる私の顔を忘れたなんて極刑よ極刑!!」 あぁ、この失礼極まりない話し方はまず間違い無く俺の知る涼宮ハルヒその人なんだろう。 いつもなら、ハルヒの暴言も適当に受け流しつつハルヒの暇つぶしに振り回されるところだが、今日は訳が違った。 俺が知る限り、「涼宮ハルヒ」はつい今し方SOS団の拠点と化している文芸部部室を出て行った直後なのだ。 まぁ、普通なら忘れ物をしたのかとか何か言い忘れたのかとか考えるのだろうが…… 「ほらほら、アホな顔してないでとっとと会議始めるわよ!」 と、我らが団長殿は、会議が終わり出て行ってしまった団長殿は、いつもの笑顔でそう言ったのだ。
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