アタシだけのヒーロー

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「何で・・?」 「やっぱりそのこと悩んでたんだ。夕飯の前に亜朱の母親から電話かかってきて、“チケット送ったから、それでアメリカに来てくれ”って伝言預かったんだよ。言うのは荷物届いてからでいいかなぁって思ってたんだけど。」 「るい・・」 るいは、笑いながらアタシを抱き締める腕に力を込めた。 「でも、水くさいんじゃない!亜朱ちゃん☆」 「だって!だって・・捨てられると思ったんだもん。」 「バカだなぁ。俺から亜朱とったら何にも残んないよ。」 「るい。」 「俺にも、お前にもお互いが絶対必要なんだよ。だから、早く帰っておいで。」 あぁ。一撃くらった。 この時、素直に気持ちを伝えてくれるるいに、 アタシは一生勝てないなぁって思ったんだ。 そして、アタシは届いたチケットを手にアメリカに飛んだ。
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