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その日は、朝から何かがおかしかった。
「何で…針が動かないんだ?」
彼が異変に気付いたのは、そこからだった。
その日、彼は珍しく朝早くに目覚めた。
彼にとって、こんな事はたまに有るし、その時は特に何とも思わなかった。
だが、彼の体感時間で一時間ほど過ぎた時、時間を確かめる為に時計を見た時、それは発覚した。
「遂に…壊れたのか…?」
彼の腕時計は、12時きっかりを指したまま、全く動いていなかった。
「ったく…これだから安物は嫌なんだよ…!」
そう呟くと、彼は腕時計を机に置き、寄宿舎の自室から出た。
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