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俺は「西村永治(エイジ)」という。
いかにも男の名前だろう。
今までエイジという名前の女の子にあったことはない。
少なくとも俺はな。
そう、俺は西村エイジ、男だった。
…ほんの数時間前までは。
だけど今は違う。
ここにいるのは冴えない少年じゃない。
自分で言うのも難だが美少女なんだ。
…誰が俺を男と思う?
誰が俺を西村エイジだと思う?
今の俺は西村エイジじゃない。
一つも面影はない。
誰が見ても…父が見ても母が見ても友人が見ても…、
俺は西村エイジなんかじゃないんだ…、
西村エイジはいなくなったんだ…。
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