プロローグ

7/7
前へ
/68ページ
次へ
 就任してから今までチームの一切合切を任されてきた東山にとって、こんな状況は面白い筈があるわけがない。  そんな東山の心境を悟ってなのか、はたまた、監督のペースなのかは定かではないが、監督は、東山に語りかけてきた。 「東山君には、全てを話しますから、まずは私の指示通りにして下さい。試合が始まってから話しても遅くはありませんし……」 「それに…試合が始まれば、きっと貴方も納得しますよ」  監督は、釈然としない東山をよそに、全てを知っているかのような口ぶりで、静かにそう語りかけた。  そして、主審のホイッスルが鳴り響き、いよいよファイナルセットが始まった……。                                            
/68ページ

最初のコメントを投稿しよう!

66人が本棚に入れています
本棚に追加