1.特別に

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学校について。 自分の席に座る。 「総長さーん。 不機嫌ですねぇ?」 「…総長って言うな。 お前、そんなに殴られたいか。」 「相打ちになっちゃうから やめとくー。 で、恭平は何でそんなに 機嫌悪いのかな?」 こんなチャラチャラした奴でも 副総長だ。 悠はニヤリと笑うと俺の肩に 腕を回す。 「美鈴が…朝、先に行ってた。」 「はっ?それだけ?」 「それだけってなぁ… 今まで喧嘩したって朝だけは 一緒に行ってたんだぞ?!」 悠の驚いた顔に思わず 低い声で怒鳴りつける。 周りは怯えたように肩を 揺らした。 悠はため息をつくと。 「昨日のが原因なんじゃね?」 分かってる。 図星をつかれて、眉がピクリと 動く。 「つーかあれ、浮気じゃねーし。 いつもは今頃仲直りなのに。」 ぶつくさ言う俺に悠は大きな ため息をついた。 .
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