1.特別に

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恭ちゃんはパーカーのフードを 被っていて。 恭ちゃん、ともう一度呼ぶと にっこりと優しく笑う。 あぁ、恭ちゃんだ。 バサリ、とフードを外した 恭ちゃんを見て。 思わず驚き、固まる。 少し長めで淡い茶髪だった髪は ばっさり切られ、黒に戻って。 ピアスは全部外されてて。 でも頬には大きな湿布。 そんな姿もかっこいい。 「美鈴を一生幸せにしたい。」 「え?」 「だから…ケリ、つけた。」 恭ちゃんは真剣な表情で。 「総長は引退した。 争ってたとこにも殴られに 行って、解決した。 髪も切ってピアスも外して。 これからは勉強も真面目に 受ける。」 だから。 恭ちゃんの形のいい唇が動く。 「また、俺の側にいて。」 涙が零れた。 .
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