2.酔っ払い姫

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怒り上戸か泣き上戸? どっちでも面倒だな。 はぁ、とまたため息をつくと 紗穂がぱちり、と目を覚ました。 「あ…紗」 「にゃおきくん! そこに座りなしゃい!」 ふらふらと立ち上がると 紗穂は俺を指差す。 や、もう座ってんですけど。 怒り上戸つーか、いわゆる 絡み酒。 めんどくせー奴だなぁ。 「しぇ…せいざ!だもん!」 「はいはい。」 こうゆーのは大人しく 言うこと聞くのが手っ取り早い。 「なおきくん、ばかーっ! う…ぅう、浮気したんら!」 「はぁ?」 さすがに声をあげる。 「バイトみにいったら、 なおきくん、えがおで… 私といるときより…たのしそ らったもんーっ!」 「はぁ?!」 「どーせ、わたし、なんにも できない、つまんにゃい女 ですよーばかーっ!」 阿呆か! 営業スマイルだっつーの! .
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