2.酔っ払い姫

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「おやすみ。」 「…ん…。」 頭を撫でて、ベッドに静かに 下ろす。 おまえが不安になる必要なんて どこにもない。 そんな周りなんか見えない くらいにもっと俺だけを 見とけばいい。 悪いな、紗穂。 お前以上に俺は独占欲は 強いぞ? 一生、離してなんかやらない。 いつの間にか俺も眠りに ついていた。 明日は、一緒にゆっくり過ごそう なんて考えながら。 おまけ。 翌朝。 「あれー尚樹くんー。 あれー?私、いつ寝たっけ?」 なんか頭痛い、と眉間にシワを 寄せる紗穂に俺もシワを寄せる。 「紗穂…昨日のこと何にも 覚えてないのかな?」 「うん…。」 紗穂の頭を掴み、思い切り力を いれてやる。 「きゃー痛いよーっ!」 「あんだけ恥ずかしい台詞 言わせといて忘れただぁ?!」 爽やかな朝には悲鳴と怒声が 響いたのだった。 END
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