3.ある朝

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恋人と同棲してます。 食事は私、掃除は彼。 そんな役割分担です。 「…ん。」 ちゅんちゅん、と雀の鳴き声で 眠りから覚醒される。 ぼや、とする視界で時計を探す。 「ん…、えっ10時!?」 いくら日曜日とはいえ、毎日 食事は同じ時間にとっていた。 「なんで辰も目覚まし時計、 止めるかなー。」 私、三島 春(ミシマ ハル)は恋人で ある藤岡 辰(フジオカ タツ)に文句を 言いながら簡単な服に着替える。 「辰。」 「あ、おはよう、春。」 にっこり、と優しく微笑む辰。 相変わらずかっこいい。 「…何、やってるの?」 腰にはエプロンが巻かれてる。 「たまには、春に料理でも 作ろうかなーって。」 なんだか。 すごい不安に襲われるのは 私だけだろうか。 .
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