3.ある朝

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「…ちなみに料理したことは?」 「カップラーメンとかなら プロ並だよっ。」 えーとボウルと卵ー、と言い 棚を漁る辰にまた不安が募る。 カップラーメンにプロ並も なにもないでしょう! 「春は手、出しちゃ駄目だからね。 やくそくー。」 ごめんなさい。 約束出来ません。 「えーと卵焼きにしよっと。 んー…あ、砂糖。」 どぼどぼ、っと音がする。 い…いれすぎっ! 「あっ、いれすぎた。 …よし、塩で中和させよ。」 ちゅ…中和?! また、どぼどぼっと音がする。 あ…、あぁ…。 なんか、もういいや。 浮きかけた腰をまた、椅子に もどした。 ため息をはきながら。 .
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