3.ある朝

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ダンダンッと明らかに包丁を たたき付けてる音。 危ない!危ないっ! 「ぅおっ!」 「だ…大丈夫?」 「危ねー、かすった。」 冷や汗、とまりません。 「包丁って危ないのな。 春、いつも大丈夫?」 「う…うん。」 包丁は危険だと思ったのか 手でちぎっている。 鮮度が…。 いや、もう何も言うまい。 「あ、ゆで卵、のっけよ。」 卵を茹ではじめて。 唯一の成功料理かな? っていう期待は裏切られて。 「春ー、ゆで卵の殻って どうやってとるの?」 え…そっから? 「殻に…ヒビを…。」 「あーなるほど!」 次の瞬間、ゴッ、と音がして。 「あれ?潰れた。」 なんだか。 私、すごく、疲れます。 ため息を大きくはいた。 .
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