1.特別に

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「でも女の人、側にいる。」 また睨めば。 「困ったな。」 恭ちゃんは少し笑って。 その仕種にますます苛立つ。 「…そーだよね。 恭ちゃんかっこいいもんね。 女の人が寄ってきても しょうがないし、日常茶飯事 なんだもんねっ!」 「…美鈴?」 「恭ちゃんの馬鹿! 絶対、嫌いになってやるっ!」 そう大声で言ってから 家に向かって走り出した。 嫌いになるもん。 私は恭ちゃんの横に女の人が いるだけでも嫌なのに。 恭ちゃんは違うの? しばらく走って。 足を止める。 「なんでよ…。」 もう、泣きそう。 なんで追い掛けてくれないの? こんな子供な私。 もうどうでもいい? 「恭ちゃんの…ばぁか。」 ほんとに嫌いになっちゃうよ。 ついに涙が落ちた。 .
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