1.特別に

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仲間が女を捕まえてきて。 両脇にはその中では一番 美人であろう二人の女。 さりげなく腕をからませて 紅い唇が魅惑的に微笑む。 でもそれを見ても何も 感じなくて。 ただ。 美鈴なら恥ずかしそうに 薄い桃色の唇で笑いながら 腕をちょこん、と繋ぐんだよな。 とかそんな事を思っただけで。 美鈴以外の女に興味がない。 一通り遊び、街を歩いていて ふと視線をあげた瞬間。 「あ…。」 美鈴がいて。 こっちを睨んでて。 明らかな嫉妬。 悠は、美鈴の親友で彼女でも ある奈津(ナツ)ちゃんに 言われたら困ると思ったのか 慌てて言い訳をしている。 俺はしばらく黙っていたが 美鈴の怒りがヒートアップ しそうなところで言い訳を 始めた。 まぁ、言い訳もなにも。 浮気とか、ありえねーし。 美鈴以外、考えられない。 .
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