弓道部

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一方こちらは菓苗と花音の二人。にこやかに会話を展開しながら廊下を歩く。美少女二人、並び立つだけでも絵になる。 「菓苗さん、あなたのおかげで無事に弓道部を存続することができました。 ありがとうございます」 「違います花音さん。 それは買い被りというものです。 きっと花音さんの積み上げた努力が実を結んだ、それだけですわ」 (今までの人生でその怪しからん胸を育てたおかげだな) 「それにしても私は花音さんが羨ましいですわ」 「どうしてですか?」 「とてもいいスタイルをしていますもの。 もうすぐ身体測定ですから私などは夜も眠れないというか。 とにかく花音さんのような体型に憧れます」 「いえいえそんな、スタイルがいいなんて初めて言われました。 こんな体型だと皆さんにあまり好かれませんし、弓を引くのにもいろいろと邪魔になるので不便ですよ。 菓花音さんこそ綺麗で細い体型で私からすれば羨ましいです」 (遠回しにけなされてないか?) 二人は事務室で鍵と書類を受け取り、また長い廊下を弓道場目指して進む。 「先程菓苗さんは夜も眠れないなんて言っていましたが、どこか気になるところでもあるんですか? 問題なさそうなんですけどね。 私なんか毎年あちこちの数値が伸びてとても安心できるといった時はありませんでした。 そう考えると……うう、身体測定」 「いいじゃありませんか。 私達女性は一般的に成長を止める時期です。 でしたら成長をできるうちにする。 無駄なんてありませんから」 (特に胸) そんな会話をしながら二人は玄関を出た。服装自由な桜高でも、さすがに私服は皆無である。そうなるとやはり花音は目立つ。
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