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いつもの顔ぶれが揃ったところでガールズトークは開始される。
「ってことだったの。
本っ当に呆れた」
話題は竜宮へ呼ばれた昨日のこと、身体測定という名目で現生徒会のトップと争うという謎の企画。美咲が事の経緯を話した。もちろん百合なみんなにはレオとのことは話さない。話した後が怖い。
「身体測定かぁー、身長伸びたかな~遥」
自分の頭を手の平でぽんぽんしながら呟くのは遥。
「私達はきっと成長が止まっています」
「はぅ」
少し気まずそうに表情を曇らせる菓苗と菓織。もう十分綺麗なプロポーションだが。
「ぶつぶつ……」
(重くなってたらどうしよう!?
最近お菓子食べ過ぎたかも……ダイエットしなきゃ)
何やらぶつぶつと独り言を言って悶々としているのは琴美。
「ぷーっ」
「花音ちゃん!?」
いきなり鼻血を噴射して倒れたのはもちろんお馴染み花音。慌てて美咲が介抱する。
しばらくすれば復活していた。倒れた理由を聞いたところ
「身体測定ということは皆さんが一糸纏わぬ生まれたままの姿になるということですので……ぷーっ!!」
「花音ちゃん!!」
二度の介抱を受けることになった。
全員で床に広がる鼻血を拭き取る。まるで殺人現場である。貧血にはならないだろうか。花音の鼻血の量は凄まじい。『桜校女学生一名が大量出血死。死因は鼻血か』などとニュースで報道される日は近いのかもしれない。当然そんなことになられては困るので是非とも鉄分を積極的に摂取してもらいたい。
「美咲、花音ちゃんの周りをチョークでなぞったら殺人現場になるよ」
「おぉ!!」
「感動せんでいい!
それにしてもこれだけ飛ばして胴着には血飛沫一つ付かないっていう無駄な技術を身につけてるわね。
鼻血出さない努力しなさいっての」
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