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「パシャパシャッ。
目撃者は?」
「はい、そこに。
鑑識によると、事件は本日たったさっき起きたそうです。
証言と一致します」
「あなたが目撃者ですか?」
「はい……急に倒れてしまって」
(あんたまで……)
琴美のツッコミをよそに、警察ごっこを始める美咲達。そこへ菓苗も悪乗りする。琴美は呆れてツッコミをしばらく我慢する。
「お名前は?」
「菓苗と申します。
この娘は花音といって私の友達で……まさかこんなことになるなんて……ぐすっ」
「これは……」
「わかるかね、ジェイソン君?」
「失礼ですが、チェーンソーは持ち合わせていません」
「すまない、アンダーソン君」
「サングラスかけて戦闘しません」
「そろそろ真面目にワトソン君」
「はい、被害者の鼻から血痕が見えます。
恐らく鼻から血を流して自殺したものかと」
「ふむ……菓苗さんと言いましたか。
花音さんが自殺するような様子は?」
「膨らみ続ける胸に心痛めていました」
「うっ……!」
「ホームズ、どうしました!?」
「羨ましい悩み……ぐはっ」
………………。
沈黙が流れる。
「そろそろいいかしら?
満足よね」
「「「いったーい!」」」
ツッコミキャラは必要、そんな現実に気付く美咲達であった。
花音も目を覚まし、帰り道。
((殴ることないのにー))
(まさか私まで殴られるとは。
でも巨乳だし……)
美咲はなんとか復活してきた。やはりここも居心地がいいのだろう。
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