プロローグ

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はぁ……懐かしいなぁ、あの女の子は誰だったんだろうなぁ? 俺はあの場面をよく思い出しながら頭を捻る。 が思い出せない。 というか顔なんて見てない。 しいていうなら、キラキラと輝きながらなびく髪。 ……まぁ元気でいるのならそれでいんだけど。 出会って運命の恋に落ちるわけでもないし。 これは彼女を過小評価してるわけじゃない、顔も見てないのにそんなことしないし、むしろ、あの髪と声だけ見たらとてもかわいらしいとさえ思う。 でも、俺には既に心に決めている人がいる。 まぁ付き合ってるわけじゃないけどね。 ましてや、喋れさえ……いや、なんにもない。 俺はまた見なれた道を歩き始めた。
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