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――――……
「いっただっきまーす!」
目の前のテーブルにはたくさんの豪華料理。
フカヒレの姿煮、子牛の赤ワイン風フィレステーキ、キャビアアボカドずわい蟹サラダ、エトセトラ。
俺の財布は勿論すっからかんである。
ここでおそらく何が何だかわからないであろう人々に説明すると、あのあとレオが俺を連れてきたのは高級レストランだったというわけで。
「お前、俺の命を奪うんじゃ……」
「何でもするって、タクマ言ったわよね」
「お、お前……ぎゃあああああ!」
レオは問答無用で俺をその場所へと引きずり込んでいったのだ。
「金目鯛と鮑の煮付け追加して!」
レオが手を上げて喚く。
「お前、加減てものを知らないのか」
「あら、約束は約束でしょう。仮に短小包茎インポテンツだとしてもタクマ、あなた男でしょう?男に二言は無いはずよ?」
「俺は断じて短小包茎インポテンツではない!よく食事中にそんなこと言えるな。普通じゃないよお前」
「あら、まさかタクマはまだ私のことを普通の人間だと思ってるわけ?」
間違いない。
反語だ。
レオはその幼女な体に似合わない妖艶な目で笑っていた。
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