第三章

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第三章

そもそも何故こんなことが起こるのか。 それを考えた時に、 あいつの事は無視できない。 …青木健太。 あの時…(第一章) 青木の住所は聞き出した。 「あいつの事は無視できねぇ……行ってみるか。 それにこの犬の事も気になるしな」 犬の頭を撫でた。 「なぁ犬!」 犬は尻尾をふった。 昂は犬にリードをつけ、 車に飛び込ませエンジンをかけた。 当然だが、車いっぱいに 犬用のシャンプーの 臭くも いい匂い でもない匂いが充満した。 昂の大好きな曲をかけ、 鼻歌を歌いながら車を走らせた。 「フフンフーンフンフーンフフン♪」 犬が吐いた。 「……」 微妙な空気が 車に広がった。
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