第三章

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すると、白い軽自動車が 急ブレーキを踏んだ。 キキィーーーーーッ!! 昂の車はスレスレで止まった。 完全に頭にきた昂は 車を降りた。 「犬ちょっと待ってろよ」 バタン! 白い軽自動車のドアを蹴った。 「おいコラァ!!」 この軽自動車にキレるのは昂だけではなかった。 「どうなっとるんだぁ!」 「もう!警察呼ぶわよ!」 「コラァ何てれてれしとんじゃあ!」 一瞬で軽自動車が人に囲まれた。 一人が窓に手を当てて中を見てみるとそこには…… 口から血を垂れ流し、 白目を向いた老婆が座っていた。 「死体だ!!死体がある!!!」 それを聞いた人々は 悲鳴を上げて逃げ惑った。 だが昂は、違った。 「クソババァ!!死んだフリしてんじゃねぇよ!!!コラァ!!!!」 昂だけドアを蹴ったり叩いたりしていた。
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