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俺は今、スゴく気まずい雰囲気の中におった。
亀との二人の時間…。
いつもやったら、楽しく、大好きな時間のはずやのに、今は…。
原因は、俺や、ってようわかっとる。
昨日の夜、俺は何故か身体が疼いてしょうがなかった。
だけど、亀の字は出掛けてて、おらへんかった…。
俺は、フラフラ夜のデンライナーの中を彷徨っていると、桃の字がおった。
「桃の字…。」
「ん?何だ、熊?寝れねぇのか?」
息があがる…。
「どうしたんだ?お前!具合でも悪いのか?」
桃の字が心配そうに見つめる…。
なんやわからへんけど、俺は、桃の字の手を掴み歩きだした。
「ちょっ!おい!熊!」
怒鳴る桃の字を引っ張りながら、俺は、自分の部屋へ連れ込んだ。
「一体いきなりなんだよ!」
桃の字は、俺の手を振り払って、睨み付けたが、俺の顔を見て、ギョッ!としていた。
「…!な…。どうしたんだ?お前…?」
「……疼くねん…。」
「は?」
「身体が疼くねん!…なぁ、桃の字!なんとかしてくれ!」
俺が、桃の字にすがりながら頼むと、桃の字は
「あのなぁ、お前、こういう事は軽々しく言うんじゃねーよ!亀が今、女と会っているから、腹いせか、なんだか知らねーが、俺は遠慮しとくぜ、あいにく俺にも好きな奴がいるしな」
そういうと、桃の字は手をヒラッと振ると、出て行ってしまった。
…。
桃の字は解ってた…。
この身体の疼きは嫉妬からきている事を…。
ベッドに寝そべりため息をつく…。
「金ちゃん、なんだか残念そうだね。」
!!!!!!
「そんなに先輩とシたかったの?」
か、亀の字…!なんで…!
「気になって早く帰ってきたんだけど、まさか、浮気されてるとはね!」
「……。」
「…がっかりだよ…。金ちゃんには」
亀の字はそう冷たく言い放つと、部屋から出て行った。
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