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暫くすると、亀の字の手が止まり、胸に熱いものがポツリと落ちてきた。
「ちょと!何それ、やめてよね!自分は悪くないみたいな態度!」
え?ち、違う別に俺は…。
「いつも金ちゃんはそうだよね!何?自分だけが傷ついてるとでも思ってるの!
大体、金ちゃんは勝手なんだよ!」
顔を上げたら、亀の字は泣いていた。
「一体なんなの!金ちゃんは!僕を苦しめたいの!」
亀の字は感情が爆発してヒステリックに泣き叫びながら怒る…。
「なんで、僕に話しかけるのさ!なんでされるがままなのさ!僕なんかほっといてればいいじゃない!抵抗すればいいじゃない!
苦しいんだよ…。
もう、これ以上つきたくない嘘つかせないでよ…。」
亀の字…。
「僕が金ちゃんの事、身体目当てなワケないじゃない…。」
わかっとる…。
「僕が金ちゃんの事嫌いになれるわけないじゃない!!」
亀の字は俺に抱きついた。
「バカ!バカ!浮気する金ちゃんなんて大嫌いだよ!
僕がどれだけ金ちゃんの事好きなのか知ってるくせに!」
亀の字は俺を叩きながら怒る…。
俺は亀の字のこんな姿を見るのは初めてやった。いつもクールな亀の字がこんな感情的になって泣いている。
俺の胸に後悔と罪悪感が広がる。
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