プロローグ

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濡れた感触がして先生の指に擦られる俺から微かな音がする。 布団の中じゃ外には聞こえはしないだろうけど、聞こえる俺は羞恥に頬が熱くなるのを感じた。 思わず倉橋先生の反対の手を握り込む。 長く細い指先。 爪の形も綺麗に整っていて、男の指とは思えないくらい色っぽい指。 「瑞樹…来る?」 声を出さずに頷いた俺に満足したのか、先生はにこりと笑うとあっさり嬲っていた手を引っ込めた。 「また、後でね」 期待だけさせておいてそれかよ。 まあ、こんなトコで発情したってどうにもならないけどな。 刺激が途絶え一遍にその気を無くした俺自身は、おとなしく股間に戻っていった。
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